こんにちは。
ひいきのプロ野球チームが負けた日はビールの消費が倍になる。
どうも!フィリピン生活満喫中のカリパイです。
今日のセブ。
午前中は日差しが出ていて暑いぐらいの陽気でしたが、午後からは一転して雨が降り続く、そんな一日となりました。
動画の編集作業に一旦きりをつけ、何気なく外の様子を見ていると、ふと頭の中にある記憶がよみがえってきました。
そう、あれはカリパイが中学生だった頃。
その当時、中学何年生だったのか、季節はいつだったのかは忘れてしまいましたが、あれは通っていた学習塾から自転車で帰宅する途中の出来事でした。
学校から帰った後、夕食を済ませ、いつものように自転車に乗って塾へ向かったカリパイ少年。
塾までは家から自転車で20分ほどかかります。
行きは降っていなかった雨が、塾が終わった頃には降り出してきていました。
傘を持っていなかったので、雨宿りをしながらしばらく様子を見ていましたが、いっこうに止む気配がありません。
仕方ない。びしょ濡れになって帰るしかないな
そう決意したカリパイ少年は、雨が降る夜道を自転車で走り出しました。
その日は、親戚からお下がりでもらった黒のラングラーのジーパンをはいていたカリパイ少年。
お気に入りのジーパンをはいてきたら雨だもんなぁ。運が悪いなぁ・・・
そう思いながらペダルをこぎ続けていると、突然、腹部に痛みが走りました。
あれ?おかしいなぁ。さっきまでは何ともなかったのに・・・
カリパイ少年を突然襲った腹痛は、収まる気配がまったくなく、どんどんひどくなっていきました。
やばい・・・このままじゃ漏らしちゃうかも
自転車を一旦止めて、腹痛の波を確認します。
波が大きいときは、ゲートに全神経を集中し、オープンしてしまわないようコントロールします。
波が小さいときは、ゲートに細心の注意を払いながら自転車のペダルをこぎます。
しかし、神様・仏様はカリパイ少年に試練をお与えになったのでしょう。
さっきまでは比較的安定していた波が、どんどん激しくなっていき、もう大きい波が来っぱなしじゃありませんか。
街灯の少ない薄暗い夜道を、雨に打たれながら自転車で走るカリパイ少年。
それはまるで、処刑台へと続く道をあきらめにも似た境地で歩き続ける囚人のよう。
雨なのか脂汗なのか、はたまた涙なのか、それらすべてが入り混じり、その時カリパイ少年の顔はぐしゃぐしゃに濡れていました。
「カリパイ オマエ ココマデ ヨク ガンバッタヨ」
そんな声がどこからともなく聞こえたような気がします。
「オマエハ ワルクナイ ナガレニ ミヲ マカセルンダ」
それまで一度もやったことがないことを、僕は今日ここでするんだ・・・
よりによって、お気に入りのジーパンをはいている日になるなんて・・・
しかもこの後、どんな顔をして家に帰ればいいんだよ・・・
もうろうとする意識の中でそんなことを考えていました。
そして次の瞬間。
「あぁもうダメだ・・・」
ゲートの制御を失ったカリパイ少年は、出てきてはいけなかったものにまみれながら、ようやく家にたどり着きました。
それは人生において最初で、そしておそらく最後になるであろう出来事でした。
大人になってからも、激しい腹痛に襲われたことは何度もあります。
しかし、あの一件以来、ゲートの制御を失ったことは一度もありません。
それはあの日、お気に入りのジーパンを守ることができなかった罪悪感への罪滅ぼしなのかもしれません。
いや、あのとき助けてくれなかった神様・仏様への抵抗なのかもしれません。
二度と同じ過ちは繰り返さない
雨降りの夜道を激しい腹痛に耐えながら、しかし結果的に泣きながら家に帰ったカリパイ少年。
家に帰ったあと、泣きながら帰ってきた息子を見た母親が、何も言わずに介抱してくれたことは何となく覚えています。
あれから随分と時が流れてしましました。
雨でずぶ濡れになり、出てはいけないものにまみれて泣きながら帰ってきた少年を優しく包み込んでくれた母親。
今ここで改めて母親にどうしても言いたいことがあります。
あの日の晩飯、何食ったん??
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